« 増税時代と専業主婦 | Main | さなぎの抜け殻 »

June 25, 2005

仕事はまたあるさ

 生まれ変わって、もう一度職業を選ぶとしたら、やっぱり元の仕事かなと思うくらい、その仕事好きだったから、会社なかなか辞められなくて、短時間勤務制度を申請して、9時30分~17時で働くことにした。

 結局定時にあがれなくて、何度も上司に定時であがれるようにとお願いしたのに深夜までの残業が続いたりしたから、もうダメだと辞表を出したんだけど、まだ心残りがあって、最後の悪あがきもした。労組を通して部長と面接させてもらったんだ。

 どうせ辞めてしまうんだからと、聞きたかったことを聞いてみた。

 まず、「保育園に入って友達になったお母さんたち、多くがほんとに残業なく帰れているのに、うちの会社だけ、そうした基本的な約束がかなわないのはどうして?」と聞いたよ。部長は「あなたの仕事は一人で一案件を抱えるし、残業という概念もない特別な世界だ。この習慣を変えるのはむつかしい」と答えた。

 「だから他部署への異動を希望していた。なのに直前に取り消しになった。その代わり次の異動まで勤務時間を守ると約束してくれた。ところがなし崩しになった。それはどうして?」「緊急事態だ。人が足りない。病気になったのもいる。子持ちより病気を優先したい」と部長。 

 「緊急事態なら、派遣の人を雇ってサポート体制を厚くするくらいはして欲しかった」「予算がない。前例もない」。…とまあこんな感じ。らちがあかない感じがした。

 ま、辞表を出した後にこんな質問、部長もさぞ困ったことだろう。「今さら蒸し返してどういうつもりか?」と聞いてきた。そりゃそうだ。だから「どこに出そうとかいうことではない。定時で帰るのが極端だとするならば、どのあたりがいわば手打ちだったのか、それが知りたい」と素直に答えたよ。

 そしたら部長は、「他の人とそこそこ同じように、仕事をし続けて欲しい。わたしの妻は専業主婦だが、そうした家庭に比べてみれば、共働きの収入は2倍だ。その分でベビーシッターを雇うくらいのことをしてもらわないと、困る」と本音を教えてくれた。

 ハードルが高かったなーと思う。わたしには、とても越えられなかった。

 たくさんの人が、くじけずに頑張れと応援してくれていたから、ちょっと残念な気もした。

 何度も何度も相談してきた、保育園の園長先生にも報告した。「そっかー、ご苦労さまー。残念だけどね、あなたの会社、男社会だからね。もうね、ムリよー」とか明るく言っていた。そうして「仕事は、またあるよー」って言ってくれたんだ。

 「仕事はまたあるさ」。辞める前は、そんな前向きな気持ち全然なれなかったけど、辞めて、そりゃ今までみたいな条件はムリだけど、また好きな仕事、いつかみつかるような気がなんとなくするんだ。世の中広いっていうか。ま、希望的観測ではあるんですけれども。

|

« 増税時代と専業主婦 | Main | さなぎの抜け殻 »

Comments

昨日、一昨日のNHKの討論番組でも育休のことなどが話題になっていましたが、
産む本人ですらなかなかとれないという育休、ご主人がとるのはいかに至難の業か。
という現実社会の厳しさを実感。育休5日間?!笑っちゃいますよね。

仕事との両立、というより仕事があり子育てがある。それが当たり前にこなせない世の中で、
少子化対策と言われても…という感じです。

お仕事は辞めてしまったけど、それがきっかけでまた新しい何かに出会えると思いますよ、きっと(希望的観測ではなく)。

Posted by: Rico-mama | June 26, 2005 at 06:02 AM

Rico-mamaさんのエール、うれしいー!ありがとうございます。辞めてみて、「あ~今の生活、たのし~。よかった~」というのも実のところ。こうしたたのしー毎日が、新しい何かにつながっていくといいと感じています。

さて、わたしも番組見ましたよ。Rico-mamaさんの指摘に同感で、「仕事との両立」どころか、「仕事があり子育てがある」ことすらむつかしい家庭も出てきていることに、世の暗さを感じました。

ま、でも大きな話はおいといて、その大きな話を足下の生活に落としてみていきたいものですね。そういう意味では、3年保育の幼稚園しかなくなってしまうと、経済状況などから2年保育でいいや、と思っている人たちにどういう選択肢があるんだろうってこと、探るのもおもしろいなと思いました。

あと、ついでに書いてしまうと、公園の砂場の猫のおしっこ。なんとかして欲しい~!!ぜひ「smile」で、児童館全調査に続いて、全公園のきれい度調査、してくださいー。

Posted by: おひまだこ | June 28, 2005 at 12:09 AM

はじめまして。
週間ココログガイドのリンクからきました。
すごく興味深い記事で、読んでて釘付けになりました。
うちのママも、育児時短制度を利用しているものの、
深夜残業が続く日がよくあります。
世の中、まだまだ変わっていきませんね。
部長世代の本音はそんなものなのかもしれませんね。
また、時々、読ませて頂きます。

Posted by: HRパパ | July 04, 2005 at 04:04 PM

はじめまして。1972年生まれの働く女です(一応既婚)。
賢く優しい女性の真摯な姿勢が伝わってきました。
私自身は、全然違う(子育て以前というか・・・子どもは欲しいのですが)問題で悩んでいるので参考になることは言えませんが、周囲の状況とか自分のこれからを思っても・・・非常に共感します。
がんばってください!
仕事はまた出来るし、会社はそこだけじゃないし?

Posted by: ほたる | July 05, 2005 at 01:19 PM

HRパパさん、ほたるさん、コメントありがとうございますっ

HRパパさんはご自身もブログ「育児パパ奮闘記」(とてもおもしろいっ)をつけていらっしゃるのでそちらにコメントさせていただきました。ほたるさんはブログに行くことができなかったので、ここにお礼を記しておきますね。ほめていただいてありがと~

うさばらしにと始めたブログですが、様々な人からコメントがいただけると、世界が少し広がったような気がしてうれしいです。

それから、ほたるさんの状況はっきりとは分かりませんが、うまくいくようになるといいですね。またよければコメントしてくださいね。

Posted by: おひまだこ | July 05, 2005 at 09:27 PM

はじめまして。HRパパさんと同じく、週間ココログガイドのリンクからきました。興味のある内容でしたので、おひまだこさんの記事をじっくりと読ませていただきました。

我が家は共働き(フルタイム)しています。ここ数ヶ月は、旦那様に協力してもらいながら、深夜も休日も働かなければいけないような日が多くありました。先週職場でゴタゴタとありまして(子育て関係のトラブルではなかったのですが)、そのことと考え合わせて、今の職場で働き続ける意義を、真剣に考えていたところでした。おひまだこさんがプロフィールに書かれているような「当たり前」のことを、私だって当たり前にしたいですもの。
仕事を続ける理由も、仕事を辞める理由も、専業主婦する理由も、人それぞれだと思います。今の私はまだ、仕事を続けられる環境にあるし、私自身も仕事を続けることの方を選択しているので、頑張ってみようと思っています。応援してくれている人たち、支えてくれている人たちに感謝しながら。

また、読みに来させていただきます。

Posted by: windy | July 06, 2005 at 02:35 PM

私は只今2人目を出産まじかです。
私の場合は派遣で働いていました。今年の四月から法が変わり派遣でも育児休業が取れる制度ができました。しかし、結果は無理でした。前例がない。体制が取れない。かなりがんばって色んな所に聞いて見ましたが駄目でした。交換条件に、1年後また再契約して雇って貰えるように約束して貰いました。しかし、どうなることやら・・・
前例がないなら、作れよ。体制が取れないなら、取れるようにしろよ。と思いました。確かに「また、仕事はあるよ」とも思っていますが、少子高齢化困っているなら、『今すぐにどうにかしてくれ~』と思いました。
そしたら、もう一人くらい産んでもいいかも・・・

Posted by: asukamama | August 12, 2005 at 12:00 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92681/4706150

Listed below are links to weblogs that reference 仕事はまたあるさ:

« 増税時代と専業主婦 | Main | さなぎの抜け殻 »