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July 30, 2005

きの(昨日)とった、さっきとった

 こないだは、むすめの心に「見たて」の世界が生まれたこと書いたけど、言葉の獲得が進むにつれてでてきたのはそれだけじゃない。

 「時間」の概念が、その一つだ。
 じいじのうちに行って、させてもらったもも狩り。そのももをうちに持ち帰って、熟すまで3日か4日置いておいた。それを食べようと取り出したら、「きのとった。もも。きのとった」って大あぴーる。「きのとった」って何?木の取った?大きいの取った?まさか過去を表現するようになるとは思いもしなかったので、「昨日取ったもも」って言ってるって理解するのに、少々時間がかかった。
 次の日、ほかのももを取り出したら、今度は「さっきとった。もも。さっきとった」って言い換えた。昨日取ったももだ」って言ったのに、ママがぜんぜん分かってくれなかったから、考えたな?

 むすめはまだ「きのう」も「さっき」もほんとうの定義が分かっていない。ただ漠然と過去と認識しているだけだ。それから、「明日」とか「今度」とかいう「未来」の認識もまだない。だから今は、たとえば好きなお菓子を見つけられて、「これはまだダメよ。明日ね」と言っても理解ができない。でも、きっともうすぐ、「明日ね」が分かるようになるだろう。

 時間のない世界から時間のある世界へ。現在は過去との連続であり、それは未来へと続いていくものだと知る。それって、人生における大革命だよね。まさに、神の内から人の子へと変わっていくっていうか。この子の人生がはじまりだす。そんな気がする。

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July 28, 2005

せんぷうきになっちゃった

 「せんぷうきになっちゃった~、せんぷうきになっちゃった~」と言いながら、いつのまにか、むすめが扇風機カバーをかぶってこっちにやってきた。「せんぷうきになっちゃった~、せんぷうきになっちゃった~」。

 ん?
 ぎゃ、ぎゃはははは。
 なんだ、このこー。
 思わず笑ってしまったよ~、きみ。
 
 扇風機カバーをかぶって、スパイダーマン、とか、ハチの巣、とか言うなら分かるけど、両手を時計回りにぐるぐる大きく回して「せんぷうき~」とか言うなら分かるけど、どうしてきみは、扇風機カバーをかぶったら、自身が「せんぷうきになっちゃえる」かも、って思いついたのかな?

 たしかに、最近むすめはぱちぱち扇風機のボタンを弱にしたり強にしたりして、ずーっと扇風機に興味を持っていたみたいだったけど、いつ、扇風機きカバーをかぶっちゃったほうが、もっとせんぷうきらしくなる、って考えたのかな?

 そういえば、初めて扇風機を見た後、むすめは扇風機に向き合いながら、首を右に左に横に振っていた。大人にとっては扇風機はただの家電なんだけど、むすめは、扇風機のことを、不思議な生き物みたいに感じとっていたのかもしれない。

 2歳になって言葉が増えたら、急に、この子の目の前に子どもの世界が広がりだした。公園で、たくさん枝分かれして鳥かごみたいになっている木を見つけたら、木の根本に入っていって、「わたしのおうち」って言っていたし。こないだは、くれよんで「あめ、あめ」って言いながら、ガラス戸や、整理ダンスや、鏡や、壁や扉や部屋中ぜーんぶ、縦の線をひきまくってくれたし。

 子どもの発想力って豊かだなあ。大人が見てる目線とぜんぜん違う。この子の世界が大人とぜんぜん違う、空想の世界に生きてることにびっくりする。その感性、失ってしまわぬよう、大切に育ててあげたいと思うんだ。

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July 07, 2005

さなぎの抜け殻

 きのう、植木鉢の土の上にさなぎの抜け殻をみつけたよ。ある日ふといなくなっちゃった、あのあおむしの抜け殻に違いない。

 だいぶ前、突然現れた大食いのあおむしは、一日でうちのしその葉をばくばくと食べてぶくぶくに太って、そのでぶぶりと不気味な動きで2歳になりたての娘を怖がらせていたんだけど、ある日ふといなくなっちゃってたんだ。枯れかけた葉っぱのうらや、パセリの茎の間や、ポトスやサフィニアの植木鉢のほうやいろいろ探したけどいない。どっかにいっちゃったんだーって忘れ去ってしまって数週間。

 そのあおむしが、ちょうになったよ。

 さなぎは、雨に濡れて、しっとりしていた。だから、もうだいぶ前に羽化してしまったのかもしれない。娘を呼んで、教えてあげたけど、チビの娘は「なんのこと?」という顔をしていたよ。いつも、「はらぺこ あおむし」っていうあおむしが蝶になるストーリーの絵本、読んであげてるじゃーん。って言ったけど、やっぱり「わかんない」っていう顔をしていたよ。

 いなくなったと思っていた幼虫は、ほんとは土の中にもぐっていた。ちょうになってもどこかで元気に暮らせよ。

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